睡眠時無呼吸症候群の検査を始めました

睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中うまく呼吸できず、何度も目を覚ましてしまう病態です。日中の眠けだけでなく、動脈硬化、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中、ED、認知症、うつ病などの身体・精神疾患を引き起こすと言われています。人口のうち男性の4%が、女性の2%がこれを有しており、結構頻度の高い疾患です。

当院に不眠で来院される方のうち、その原因が睡眠時無呼吸であることも多く、この度検査を実施できるよう準備を整えました。検査は全てご自宅で自ら行うことになります。

検査名は終夜ポリグラフィーといい、鼻、指にセンサーを付け、呼吸状態や酸素濃度などを測定します。この結果1時間当たりの無呼吸(10秒以上の呼吸停止)と低呼吸の合計が40回以上であれば重症の睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

合計が20~40回の場合はさらに精密ポリグラフィーと言い、上記に加えて頭皮にセンサーを付け脳波も測定します。これで呼吸の低下により覚醒していることが確認できれば、これも中等度の睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

治療は原因によって様々ですが、上記の基準を満たすとCPCP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)という治療の保険適応になります。これは睡眠中鼻にマスクを装着し、気流を送ることで睡眠中の気道閉塞を呼ぶもので、その効果はほぼ100%といわれています。当院ではこのご案内もしています。

費用は初回のポリグラフィーは3割負担の方で3,000円程度、精密で11,500円程度、CPAPの使用量は概ね月5000円です。

熟睡感の無さ、いびき(気道が狭まることで起こります)、日中の眠けなどが気になられる方は、一度検査を受けることをお勧めします。

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